B型肝炎ウイルス(HBV)を持っているキャリアと呼ばれる人は全世界で3億5000万人と推定され、東南アジアなど、気軽に海外旅行先に選ばれる地域も高い感染率を示しています。
そんな旅先で不慮の事故や急病となり、医療機関にかかるとしたら・・・。
開発途上国では、医療器具の消毒や輸血血液の安全確保が徹底されているとは限らず、医療機関受診が感染リスクとなります。
特に感染者が多い地域としてWHOが指摘するのは、東南アジア、アフリカ、東地中海地域、南西太平洋諸島、アマゾン下流域とカリブ海地域。これらの地域での感染率は、5人に1人以上です。
日本渡航医学会は「海外渡航者のためのワクチンガイドライン2010」の中で、A型肝炎ワクチン、狂犬病ワクチン、黄熱ワクチンなどと並び、B型肝炎ワクチンの接種を勧めています。ただ、注意すべき点として、3回接種しないと効果がないことで、他のワクチンと違い、渡航6ケ月前から始める必要があることです。
院長 池田 肇
2011-11-20 22:42:00
コラム